ドラッカー『マネジメント』3人の石工の話

イソップ「3人のレンガ職人」をめぐる冒険 エピソード3

私は、改めてGoogleで検索してみました。

「ドラッカー 三人の石工」は 30,000件以上のヒット。

「イソップ 三人のレンガ職人」も 10,000件以上のヒットが確認できます。

ここから、主流はドラッカーであるように思われます。

 

たどり着きました。

他力本願で。

図書館の職員さんが、「三人のレンガ職人」に似た話が、ドラッカーの著書にあることを教えてくれたのです。

その書籍は、ドラッカー名著集14『マネジメント 課題、責任、実践 中』(ダイヤモンド社:上田惇生訳)

この本の第34章 自己目標管理が書かれているP.70には、下記の文章が記載されています。

 

 三人の石工の話がある。何をしているかを聞かれて、それぞれが「暮らしを立てている」「石切りの最高の仕事をしている」「教会を建てている」と答えた。第三の男こそマネジメントの人間である。

 

また該当ページには、次の文章が続いています。

 

第一の男は、仕事で何を得ようとしているのかを知っており、事実それを得ている。一日の報酬に対し一日の仕事をする。だが、マネジメントの人間ではない。将来もマネジメントの人間にはなれない。

問題は第二の男である。熟練した専門能力は不可欠である。組織は最高のスキルを要求しなければ二流となる。だがスペシャリストは、単に意思を磨き脚注を集めているにすぎなくとも、重大なことをしていると錯覚しがちである。専門能力の重要性を強調しなければならない。しかし、それは全体のニーズとの関連においてでなければならない。

 

この文章を読むと、ドラッカーが提唱するマネジメントの人間というのは、第三の男であることは分かります。

ただ、ドラッカーが一番説明したかったのは、第二の男の問題点であるようにも読めます。

全体のニーズやビジョンを理解せずに仕事をしてはダメだと。

専門性を高めることも大切だが、第三の男のように「教会を建てている」という全員に共通したビジョンを持ちながら仕事をすべきだと。

仕事への取り組み方を学ぼうとする者にとっては、とても意義のある文章です。

 

さて、イソップ寓話(童話)に「3人のレンガ職人」はなさそうです。

ドラッカーの「3人の石工」の話が原典となり、そこに肉付けされたものが「3人のレンガ職人」として伝わっているように感じられます。

 

私の「3人のレンガ職人」をめぐる冒険は終わりました。

ただ、すっきりしないんです。

現実的に、多くの方がイソップ寓話に「3人のレンガ職人」があると引用されています。

その方たちは、イソップ寓話で読んだことがあるからこそ引用されていると考えるのが自然です。

だからこそ、どこかに存在するのではないかと考えてしまうのですが…。

 

そんな私はある日、池袋のジュンク堂書店で探し物をしていました。

中学生になる甥っ子へ本を贈ろうと思って。

買う本は大方決めていたので、さっと内容を確認にしてレジに向かうつもりだったのですが…。

なんと、私が手にしたある本の中に「3人のレンガ職人」の話が載っていることを発見してしまったのです。

 

 

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このブログの執筆者
西ヶ谷 紀之
国家資格キャリアコンサルタント・社会保険労務士・行政書士
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